◆ はじめに
本ページは、私がPerlを習得した時(いや習得中)のノートです。
ごく普通の言語(COBOL,C,Java,VB等)を知っている人が、Perlをやり始めるといろいろと悩むことがあります。
それは、
- 暗号のような記号のオンパレード
- 文脈(コンテキスト)によって意味の違う関数
- 構造体がないデータ構造
- 同名で意味が違う変数
- 比較先がない比較
- 代入文がないのに代入される
- 正規表現の拡張
- return文がないリターン値
- foreach文がいつのまにかfor文に
- サブルーチンなのに関数に
- ファイル名がいつのまにかハンドル名に
です。
本ページは、そのようなハードルを一つ一つクリアにしていけたらと思います。
そして、本ページが何かのお役に立てれば幸いです。では、ごゆっくりご覧ください。
尚、ご感想、ご意見、誤字、脱字、間違い等がありましたら遠慮なくPerlノート掲示板へご指摘ください。
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2009-11-23 Perlでのファイルロックについて
Perlでのファイルロックでは、普通、flock関数を使用します。
flock関数の第1引数にはファイルハンドルを指定し、第2引数には以下のいずれかの値を指定します。
尚、 LOCK_SHやLOCK_EX等を使用する場合は、『use Fcntl ':flock';』宣言が必要です。
- 1(LOCK_SH):共有ロック(ブロキングモード)
- 2(LOCK_EX):排他ロック(ブロキングモード)
- 5(LOCK_SH | LOCK_NB):共有ロック(ノンブロキングモード)
- 6(LOCK_EX | LOCK_NB):排他ロック(ノンブロキングモード)
- 8(LOCK_UN):ロック解除(closeでもロック解除される)
1は、本処理がファイルに対して他のプロセスの書込をロックし、本処理終了まで他のプロセスを待たせます。
2は、本処理がファイルに対して他のプロセスの書込読込をロックし、本処理終了まで他のプロセスを待たせます。
5は、本処理がファイルに対して他のプロセスの書込をロックし、他のプロセスは即時復帰(リターン値0)する。
6は、本処理がファイルに対して他のプロセスの書込読込をロックし、他のプロセスは即時復帰(リターン値0)する。
尚、本ロック処理は、同ファイルに対してflock関数を使っているプロセス同士で有効で、flock関数を使っていないプロセスでは無効です。このようなロックをアドバイザリーロックと呼ぶらしい…。
◆ 2のサンプル
use strict;
use warnings;
use Fcntl ':flock';
my $counter_file = 'counter.dat';
open my $fh, '+<', $counter_file or die "$!:($counter_file)";
flock $fh, LOCK_EX;
print "---ロック中---\n";
my $counter = <$fh>;
$counter++;
seek $fh, 0, 0;
print $fh $counter;
sleep 5;
close $fh;
◆ 5のサンプル
use strict;
use warnings;
use Fcntl ':flock';
my $retry = 3;
my $wait = 1;
my $counter_file = 'counter.dat';
open my $fh, '+<', $counter_file or die "$!:($counter_file)";
my $locked = 0;
for (my $i = 0; $i < $retry; $i++) {
if (flock $fh, LOCK_EX|LOCK_NB) {
print "---ロック中---\n";
$locked = 1;
last;
}
sleep $wait;
}
if ($locked != 1) {
die '他のプロセスがロック中で処理できず!';
}
my $counter = <$fh>;
$counter++;
seek $fh, 0, 0;
print $fh $counter;
sleep 4;
close $fh;
◆ おすすめ Perl本
■ 続・初めてのPerl 改訂版
『初めてのPerl』の次ぎに読むと吉です。
結構いいですが・・・、初心者にはちょっと難しいかもです。
■ 結城浩のPerlクイズ
この本には、ちゃいちゃんパパの小話しが載っています(謎)。
ある程度、Perlを理解している人には、たまらない内容になっています。さすが結城先生だな!
■ 新版Perl言語プログラミングレッスン入門編
実は、私はまだ読んでいませんが、結城先生の本なので良くないはずがありません。
■ CGI&Perlポケットリファレンス (Pocket reference)
この本は、非常に役に立ちます。ちょっと調べるのに最適です。サンプルも説明も的を射ています。
■ Perlベストプラクティス
一読の価値有りだと思います。
■ プログラミングPerl〈VOLUME1〉
ご存知、Perl本の聖書、ラクダ本(上)です。
■ プログラミングPerl〈VOLUME2〉
ご存知、Perl本の聖書、ラクダ本(下)です。
◆ おわりに
最後に、本ページが、何かのお役に立てれば幸いです。
尚、ご感想、ご意見、誤字、脱字、間違い等がありましたら遠慮なくPerlノート掲示板へご指摘ください。